マチモノ(街の木ものづくりネットワーク)

伐った木を捨てないで! 素敵なものを作れるよ!  ずっと一緒に暮らしてきたのに、伐ったらゴミってそれでいいのか? マチモノでは、街で伐られた木をものづくりの素材として活かす活動をしています。

小学校のシンボルツリーの伐採と活用  


先日、とある小学校のシンボルツリーの伐採に立ち会って参りました。

樹種はヒマラヤスギとプラタナス。どちらも堂々たる大木です。校舎の建て替えに伴うやむを得ぬ伐採計画ですが、今の生徒さんだけでなく、これまでの卒業生も含めて多くの方々にとって特別な意味を持つ木です。移植することも相当に検討されたようですが、最終的には伐採やむなしとの結論に至り、伐られることになりました。

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伐った後の木材を卒業制作で使う素材や鶏やうさぎの飼育小屋の新築に利用する、ということになったため、木材として利用する前提の伐採をすることになりました。

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まずはヒマラヤスギの枝払い。落とした枝も、生徒さんの工作の材料にすべく良いものをピックアップします。樹間のあたりは、おそらく高さを抑えるためであったのか、一度主幹をバツッと切られており、そのために枝分かれしていました。またバツッと切られた主幹から腐朽が進行してもいました。

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ヒマラヤスギからは、飼育小屋の柱や梁などの建築材を採ることを目指します。節が多く年輪は粗、狂いも相当に出ることと思われます。本来、根元のあたりは木材としては適さないのですが、工作の材料にすることはできますので、根元ぎりぎりから伐りました。根元から1mくらいは工作の材料に、そこから上3mは飼育小屋の構造材にする予定です。

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毎年の剪定ではなく、何年か放っておいて数年毎に大きく剪定していたことがうかがえる年輪。剪定がない時期の成長が極めて大きく、年輪密度が粗いのは、一本立で周囲にライバルがいないので、のびのびと枝を張って成長したためと思われます。

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こちらはプラタナス。永年性がんしゅと呼ばれる病と闘っていることが、外観からわかります。木材としては、どの程度使える部分が残っているのか心配でしたが、かなり頑張っていたと言って良い状態でした。

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とは言え、腐れは全体的に進行しています。卒業制作の素材に使いたいという希望に応えるべく、本来であれば木材化に適さない(効率が悪いため)部位の幹もできるだけ回収して製材に回すことにします。

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主幹。外観から予測されたよりはかなり頑張って健康な部分を残していたと言えますが、永年性がんしゅ以外にも虫による食害が広がりつつある状態でした。

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かなり大きな虫さん。先端に近い細い幹も含めて、回収した幹の全てに穴を開けていました。幹によっては中心部がグジュグジュのシャーベット状になっているものもありました。

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時期によるものもあるのでしょうが、かなり色素が詰まって赤みの強い状態でした。

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切り株にも腐朽と虫食いの穴が見られます。伐られてしまうことは残念で悲しいことですが、今の段階であれば、それなりに使える木材を得ることが可能です。結果的には良い伐り時であったと言うこともできるかもしれません。

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二台のトラックに分乗して、これから製材所に向かいます。製材の様子は、また改めてご報告させていただきたいと思います。伐採に関わった皆様、ありがとうございました。


街の木を活かすものづくりの会
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近所の解体現場にて丸太の回収  

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隣の家が取り壊しになって庭木を回収したのが先週、今度は家の前の通りを200mほど行ったところの空き家が取り壊し。伐採は明後日だと聞いていたのですが、今日ふと見に行ってみると伐採も積込みも既に終了、めぼしい丸太は荷台の一番下という状態。

なかなか良さそうなミズキと立派な柿の木、ぶっとい梅があったのに、、、諦めきれません。

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出発は夕方だということで作業の許可をいただきまして、格闘開始!

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トビという道具を使って引き摺り出す作戦ですが、もう既に諦めたい感じ。重いし引っかかるし、そう簡単には出てこないのです。

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これがトビ。丸太をひっかけて引っ張ったり転がしたりする道具です。高山の友人の家の屋根裏から出てきた古いものです。

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手前を片付けて一番奥から出てきた柿の木。太い!立派!

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助っ人登場! 一番左の列の丸太は全部掻き出したので、今度は中央部から一番左にずらして引き出します。

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トビがすっぽ抜けて何度か後ろにすっ飛んだのはいい思い出です。

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ミズキ救出! ファイト一発!

これでだいたい150キロちょいの重量です。

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たまたま車がなかったので運搬も人力。台車欲しい!

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現場に落ちていたプラスチックのバットで抵抗を少なくして、トビで引く。こんな小さめのでも体力はかなり限界。150kgのは途中で何度も休みつつどうにか。

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過積載。

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現場とガレージを何度か往復。精も魂も尽き果てた頃、なんとか全ての丸太がガレージに収まりました。

それにしても使い切るっていいものですね。全員体力を使い果たして瀕死にはなったけど、不思議ととても楽しい一日になりました。

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世田谷区粕谷の木を回収しました。  


近所に住んでいる人から連絡を頂いて急いで見に行った建設現場。到着して見ると想像以上にたくさんの木が既に切られた後でした。

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前回はこのような丸太の山を前にして、回収することがかなわず悔しい思いをしたこともあり、現場の方に声をかけるのにもちょっとした緊張感がありました。

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許可を得て現場に入らせていただくと、立派な赤松がいっぱい! 写真に写っているシイノキなど、赤松以外の木も多少ありましたが、痛みが激しく木材として活かすには向かないようでした。

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各所の許可を待ちながら何度か現場に通い、晴れて回収させて頂くことができました。今回手配したのは6tトラック。ほとんど赤松と広葉樹が2本、計11本の丸太を回収させて頂くことができました。

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前回、回収に向けて尽力していた現場では、直前に許可が覆り、木材として活かすことが叶いませんでした。多くの人たちのポジティブな思いを頂いて回収直前まで行っていたにもかかわらず、事なかれ主義の最終決定で諦めざるを得なくなったのです。

木材として活かせば大きな価値がある、そんな丸太をなぜゴミやチップにしなければならぬのか。そんな悔しさと喪失感でずっと気分が重かったのですが、今回の成功で少し気持ちを持ち直すことができました。

回収させて頂いた木々は、きっとこの街の戻したいと思います。ご協力下さった現場の皆様、本当にありがとうございました。

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田園調布南の伐採木、製材しました  

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先日、都内で活躍する空師さんの協力を頂いて回収させて頂いた田園調布南の伐採木、製材を済ませて参りました。

期待の赤樫(アカガシ)は予想通り芯の部分に若干の痛みがありましたが、微妙な痛みがだらだらと浸潤するようなものではなく、痛んでいる部分と健康な部分の境がはっきりとしていて、この程度の痛みであれば御の字、良い材料にできるものでした。

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一日目はアカガシとケヤキで終了。日を改めての2日目、黒松にかかります。

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帯ノコにヤニがこびりつくので刃を掃除したり交換したり、思いのほか手間取ってしまいました。

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乾燥すればかなり軽くなる松ですが、生木の松はアカガシに負けず劣らずスゴイ重量。

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製材が終わったらすぐに桟積みして自然乾燥。製材で疲れていてもすぐにやらないと、水分をたくさん含んだ板はすぐにカビたり虫が付いたりしてしまうのです。

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街では木を乾かす場所を確保するのも一苦労。

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この状態で含水率が一定以下に下がるまで数ヶ月〜数年の間(樹種や厚みによる)、乾燥させなければなりません。なにになるのかまだ全く決まっていませんが、これらの木々にこの先いったいどんな運命が待っているのか、とても楽しみです。

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空師さんとの連携回収〜田園調布南にて  

「これから大きなアカガシを伐るんだけど、、、」 以前にマチモノのワークショップにご参加頂いた事のある空師さんからお電話を頂きました。

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早速現場に駆けつけてみると、高低差のあるほぼ崖と言って良い斜面。空師の親方さんがケヤキを伐っているところでした。「空師」とは、木に登って剪定や伐採作業を行う職人さんの古い呼び方で、とりわけ巨木、高木を相手に空に近いところで仕事をする方々を差す呼び名です。

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崖の上に回り込んで上がってみると、既に伐られたたくさんの丸太が並べられていました。

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大きい丸太は樹齢50〜60年くらいの黒松。手前の細い曲がったのは椿、左の白いのはエノキ、左奥の伐られた断面が赤っぽいのがアカガシです。

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空師さんが電話で仰っていたのはこれからとりかかるこちらの赤樫(アカガシ)。鱗状にはがれた樹皮は老木ならでは。なかなかの太さです。

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木材としては国産随一の堅さと重さを誇る木で、白樫(シラカシ、材が白い)と共に大工道具(鉋の台、ノミの柄など)や農具の柄など、特別に強度が必要とされる用途に供されます。

赤樫は白樫に比べて圧倒的に珍しく、大工道具でもほとんどが白樫で(白樫も貴重ですが)、極めて希に赤樫が使われているに過ぎません。こうした希少な樹種であっても伐られたら廃棄物、それが街の木の現状なのですが、今回は空師さんのおかげでスルーせずに済みました。

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こちらはケヤキ。それほど太くはありませんが、真っ直ぐで欠点のない丸太が何本か採れそうです。ケヤキは国産広葉樹としては量があり、性質も大変優れた良材です。強度とともに耐朽性も高いので、寺社建築でも良く使われる良材です。

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黒松。珍しい樹種ではありませんが、これだけ太いものは棄てるにはもったいないですよね。昔は建築材、特に屋根を支える梁としての使用が松の一般的な使い方でしたが、輸入材に押されて昨今はほとんど使われなくなりました。

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松はヤニが多く、しばらくはベタベタしますが、磨いていくと飴色になりいい味が出てきます。 年輪を数えてみると、先ほどの赤樫の老木もそうでしたが、60年を越えていました。

他にもかなりおおきな椿があり、これはこの場で回収。既に伐られた丸太のなかで回収するものとしないものを選別し、これから伐る木々については、どのように伐って頂くかを打合せしてこの日は撤収となりました。

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後日、製材所に届けて頂いた赤樫の丸太。やや短く伐られているのは、長いと重すぎてクレーンに厳しかったため。

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赤樫の丸太は2本。芯の部分にわずかに痛みがありますが、このくらいの痛み具合であれば御の字です。ケヤキも良い具合の成長速度で育っていますし、赤味が張っていて色も良さそう。黒松はこれまでに回収した事のなかった樹種でしたので、これも価値アリ。

とは言え、実際に丸太の中がどうなっているのかは、製材をして割ってみなければ分かりません。これらの木々が生きてきた年月が開放されたとき、それぞれにどんな表情を見せてくれるのか、本当に楽しみでなりません。


空師さん、この度は本当にありがとうございました。
空師さんの会社:有限会社隼人さんのHPはこちら

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