マチモノ(街の木ものづくりネットワーク)

伐った木を捨てないで! 素敵なものを作れるよ!  ずっと一緒に暮らしてきたのに、伐ったらゴミってそれでいいのか? マチモノでは、街で伐られた木をものづくりの素材として活かす活動をしています。

建替えに伴う伐採、伐採する桜と古屋の材での家具作り  

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小学校で頂いた桜の苗が30年経って大木に。家屋の建替と電線にかかるほど大きくなったこともあり、伐採を決断しましたが、新しいお家で使うテーブルに生まれ変わらせることになりました。

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伐採の指示は先日済ませていたので、もう終わっているだろうと行ってみたら、チェーンソーを(2台も)落として壊したとのことで全然進んでおらず。日が暮れちゃうので桜以外の木を伐ったり、桜の伐採をお手伝いしたりしてなんとか日のあるうちに終了。

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桜の他に、敷地にあったハナミズキとぶっといヒメシャラも活かすことになりました。

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現場滞在が長引いたことがもたらした幸運は、母屋の解体に立ち会えたことで梁や土台の古材をゲットできたこと。テーブルの脚のデザインに悩んでいましたが、これらの材を得られたことで方針が定まりました。

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それにしても、今回の丸太は大人二人で積み込める限界の重量。もうひとまわり大きければ現場で半割りするのですが、微妙なサイズだったのでそのまま積みを選択したので大苦戦。

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トラ柄みたいなすごい模様。これは年輪ではなくて、縞杢的なものか? 製材で開いてみるのが楽しみです。

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道路に大きく張り出していた方の幹、水平に張り出していたので当たり前ですが、アテがきつくて大変そう。一部に不朽が進行中で、やはり良い伐り時であったかと思います。事故予防の観点から、もしこの幹を落としたなら、大きな幹を切られたダメージで今度は主たる幹へと傷みは進行していきます。

今年最後の回収、思いの外ハードでしたが、なにはともあれ今年一年、怪我もなく無事に済んで良かったです。
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思い出のお庭の木で家具作り  

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オーナーさんの思い出のご実家、解体を数日後に控えた今日、木材として活かせそうな部分を切らせて頂きました。大きな木ではないので細かい材しか得られませんが、お庭を再現するように集合させて、ひとつの家具に生まれ変わらせたいのです。

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この木は梅。梅はこれまでも何度も製材してきましたが、これほどの色は初めてで驚きました。

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メインの木、ハナミズキ。

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一番根本の部分がかなり傷んでいて、結果的には伐りどきでした。

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少し上からは芯材部に色の変化が見られますが、強度に問題がない程度。

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美しいしだれ紅葉

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こちらはヒイラギナンテン。ナンテン同様の鮮やかな黄色です

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ほかにもカイヅカイブキ、イヌマキ、シャリンバイなど色々な木がありました。

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普通は木材にならないような小さな木たちですが、少しずつ材を集めて、お庭の思い出を家具にできればと思います。

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カフェaonaの家具紹介:椅子 aona Chair  


「カフェaona」さんでお使いいただいている街の木で作られた家具紹介、今回はaona Chairをご紹介させていただきます。

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木工の話としてのハイライトは、何と言っても曲木の背もたれ。曲木ができる木としてはビーチやオーク、メープル、アッシュなどが知られていますが、今回のように基本的に木工で使われることのない街の木で、ノウハウがない中でどれだけ上手く曲がるかどうかは完全に賭けでした。

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脚は木工旋盤で加工した丸棒です。

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〈世田谷区の桜と山桜、桜は強度も粘りもある優良材〉

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〈世田谷区の夏みかん、激レア材。木槌にするには最高と言うくらい強度と粘りに優れます〉

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〈世田谷区の柿の木、こちらもレア材、渋い色合いでとっても重厚〉

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〈世田谷区のエノキ、近頃ではエノキの家具はまず見ませんね〉

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〈昭島市の個人家のお庭で伐られたモッコク、お花が楽しめるので植えられる木、激レア材〉

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〈世田谷区のスダジイ、美味しいどんぐりがなる木で、材はおとなしい木目ながらも気品あり〉

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〈Cafe aonaから近い調布市内で伐られたケヤキ、言わずと知れた国産広葉樹随一の銘木です〉

街の木は一般的な木工では使われることのないレア材揃いです。Cafe aonaの椅子の目立たない所に、使われた木の種類と生えていた場所が記されたプレートが付いています。Cafe aonaに訪れた際には、どの椅子に当たったか、ぜひ確かめてみて頂ければと思います。

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街の木12樹種に会えるカフェ aona様の家具紹介その2  


街の木12樹種に会えるカフェ aona様の家具紹介、桜新町の桜のテーブルです。

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Cafe aonaのメインの椅子席となる3連のテーブルは桜新町で伐採された桜の木で作りました。

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地域の人々の春の楽しみにもなっていた立派な桜でしたが、マンションの建設工事に伴い伐採されてしまいました。

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大変太い木で残念ではありますが、街の桜は大抵傷んでいるものです。「桜伐る馬鹿梅伐らぬ馬鹿」という言葉がある通り、桜は剪定によって痛みが入りやすく、かといって街中の木である以上剪定なしとはいきませんし、街中で桜の老木を維持するということは大変難しいことなのです。

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製材して人工乾燥にまで入れて出てきた木材の半分は、写真のように腐れが入っていて使い物になりませんでした。

製材屋さんも、傷んでいることを製材した時点で見抜いてそこで止めてくれれば良かったのですが、製材したての瑞々しい材は傷んでいても美しいもので、経験不足な職人さんではとりあえず乾燥させてみよう、と思ってしまうのも無理はないので仕方ないと言うべきでしょうか。

とは言え結構な費用を払って人工乾燥までした挙句、出てきたら燃やして温まるくらいしか使い道がないのでは気分は複雑です。

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乾燥が終わって工房に運んできた健康な部分。ここからどうにか3枚のテーブルの天板(と1台のちゃぶ台の天板、数台の椅子の背もたれの材)を採ることができました。

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傷んでいる部分が多く、何枚もの板を接合して天板を作らざるを得ませんでしたが、それでもその木目は大変に美しく、手間を掛けるに価するものでした。

木工の世界では基本的に桜類では外国産のチェリー、国産では山桜がほとんどで、シウリ桜、上溝桜が稀に使われるくらいなのですが、こうした街の桜もとても魅力的なので今後も活かして行ければと思います。

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カフェaonaの家具紹介:エノキの大テーブル  


先日、京王線調布駅前にオープンした「カフェaona」さんでお使いいただいている街の木で作られた家具を紹介させて頂きます。

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第一弾はお店で一番大きな2mの大テーブル。材はエノキです。江戸時代に一里塚として植えられた木で、木材として使われることもある木ですが、都内の家具屋さんを巡ってエノキの家具を探しても果たして見つけられるかどうかというくらい今ではあまり使われていない木材です。

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このエノキは、世田谷区桜新町のマンション建設現場で伐られました。こんもりとした森のような敷地だったのですが、この敷地にあった木は一切合切伐られて更地にされてしまいました。

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直径は最大1.1m、これだけ大きな広葉樹(広葉樹の多くは機械の鋸で切るのも大変なくらい堅いのです)となると、製材できる製材所も限られます。色々と検討した結果、日本有数の木工の街、岐阜県高山市の馴染みの製材所から10t車に来てもらい、運んでいただきました。

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エノキのほかにも桜や山桜、夏みかん、サルスベリなど、積めるだけ積んで回収しました。

木材のプロであれば写真を見てすぐに分かることですが、このぶっといエノキも含めて木材ようの丸太としてはほとんど値がつかない丸太です。太いことがほとんど唯一の美点であり、ねじれたり枝分かれしたり欠点だらけで、木材として使うには苦労が多すぎるのです。

運び込んだ先の高山市でこれを見た人は「薪でもいらないわ」と言いました。薪にするには丸太を割って小さくしなければなりませんが、癖のある木はすんなり割れてもくれませんので、燃やせるようにするのも楽じゃないというわけです。

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なにはともあれ製材しました。桟を間に挟んで積み上げて、風通しの良いところで乾かします(自然乾燥)。

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自然乾燥をはじめてから数ヶ月、2階建ての家くらい積み上げられていた板をフォークリフトで下ろしてもらって、どんなもんかといったんチェック。

「・・・」

「あんまり綺麗じゃないね・・・(むしろ汚い・・・)」

「・・・」

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エノキ材は白っぽい材ですが、黒っぽい条が入りやすく、材それ自体を見た場合あまり美しいとは言い難いのです。

ナラ(オーク)やブナ(ビーチ)のようなナチュラルモダン調で喜ばれる感じでもなく、山桜(チェリー)やクルミのような褐色系の美しい木目で好まれる感じでもなく、メープルのように明るくキラキラして美麗な感じでもない。

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正直、どう扱ったものかとかなり悩みました。材を一部東京に持ち帰っていろいろといじくりまわしていたのですが、そうこうするうちに、どうもこれは「石」のような感じだと思うようになっていきました。

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ピカピカした石ではなく、巣の入った大理石のようなイメージ。そんな気持ちでデザインすれば、良くなるのではないか? そう考えて、このカフェの主役となる3台の大テーブルの材として採用することを決めました。

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エノキ=みにくいアヒルの子、綺麗じゃないなぁという第一印象だったエノキの評価は、今回の経験を経てまったく違ったものになりました。本当はもう一台作って自分で欲しかったのですが、木材に全く余裕がなく、それは叶いませんでした。



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