マチモノ(街の木を活かすものづくりの会)

伐った木を捨てないで! 素敵なものを作れるよ!  ずっと一緒に暮らしてきたのに、伐ったらゴミってそれでいいのか? マチモノでは、街で伐られた木をものづくりの素材として活かす活動をしています。

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桜新町のマンション建設現場の樹、山と積まれて  

今年の2月に世田谷区桜新町のマンション建設現場で伐られたたくさんの木々、棄てられるところを回収して、そのうち1/4は東京(青梅)で、3/4を岐阜県の高山市の製材所に送っていました。

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先日、高山に送った材の製材が終わったということで、現地にて確認と今後の打合せをして参りました。覚悟していたことではありましたが、製材した材を目の当たりにすると、やはりたいへんな量でありまして(10t車満載分)、今後これらの材をどうするか改めて不安と期待が入り交じった身震いをせずにはいられませんでした。

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うずたかく積まれています (;゚Д゚) 。優に二階建ての床の高さを超えるほど。こんな山が軽く3山。

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近所の人に長年愛されていた山桜。枝分かれした先の部分でこの太さ。桜だけでもかなりの量。この現場では他にソメイヨシノもありました。

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こんな細い材(20cm前後)もたくさん。夏ミカン、ビワ、カキの果樹トリオ。こうした材こそ街の木ならでは。大きな木は大きな木で製材は大変だったはずですが、こうした細かい木を製材するのも本当に手間がかかります。良い仕事をして下さった製材所の方々に大感謝です。

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ちょっとオレンジ色っぽいのがビワの木です。

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樹を伐った植木屋さんによるとムクノキ、とのことでしたが、よくよく見てみるとエノキでした。近い種類ですがムクノキは散孔材、エノキは環孔材なので見分けが付きます。いずれにしても有用な木材です。

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一番の大物、エノキの元玉。80cm前後の幅の板が何枚も採れました。この後の反りや狂いが大人しいことを願います。大きさを活かして一枚板のテーブルにできれば最高ですね。

一期一会でタイミングを外せないということで、半ば勢いで回収してしまった大量の街の木でしたが、こうして木材としての形が見えて来ると改めて身が引き締まる感じがします。なにしろ大変な量ですし。

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それにしても嬉しかったのは、普段毒舌の御師匠が、「面白い」とか「これこそ木工の醍醐味」などと言って下さったことでした。不安がないと言えば嘘になる状況の中でここまでやってきましたが、木工と数十年向かい合ってきたすれっからしの先生にこのように言って頂けたことには、本当に勇気をもらった気がします。

これらの材が天然乾燥〜人工乾燥の過程を経て使えるようになるのはまだしばらく先のことですが、御師匠と一緒に多くの方に、「使いたい!」、「欲しい!」、と感じて頂けるような作品を作れればと思います。

→製材が終わった桜新町の木、動画
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category: 工事で伐られた樹を活かす

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第12回マチモノカフェ&ワークショップありがとうございました。  

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五月晴れに恵まれた週末、世田谷観音の中にある代官屋敷にてマチモノカフェ&木工ワークショップ開催いたしました。ようやく寒かった冬が終わったのを実感した一日でした。

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代官屋敷のお庭もこの通り、新緑でもりもり溢れ返るようになりました。こうやって季節を感じられるのはそれだけ続けて来られたからこそ。皆さんに感謝の思いを深めるばかりです。本当にありがとうございます。

因みに先月のお庭
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たった一ヶ月でこれだけ違うんですからねぇ。自然ってすごいなぁ、と感じずにはいられません。

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準備を済ませ、さぁ今日も開店です☆
通りかかった方の目に止まりますように。

こちらでもちょこちょことお話させてもらってますが、ここ世田谷観音は歴史あるのはもちろんですが、とても都内とは思えない素敵なロケーション。ご近所の方からもとても愛されていて、お近くの方のお散歩がてらの参拝がとても多いです。他にも観音さまめぐりされてる方だったり、本当に多くの方から愛されているのだなぁ、というのを実感します。

そしてここ、代官屋敷も皆さん口を揃えて「素敵ねぇ〜」と仰います。何だか自分の場所のように錯覚しちゃいそうになります(汗)マチモノでは月一回お借りしていますが、他にも色々イベントやられているようです。
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6/15に世界(主にアジア)のお茶や雑貨を堪能出来るイベントがあるそうです。
主催者さまが通りかかり、フライヤーを渡してくださいました。他にもここ世田谷観音では手作り市だったり、朝市だったり。そういった色々な試みがご近所の方にも愛されている魅力なのだと思います。
マチモノもどうぞよろしくお願いします♡

新緑もりもりの季節でもありますが、ようやく花が咲く気持ちのいい季節にもなりました。
ということで
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バラの小道を作ってみました。
木漏れ日もまたいいですね♪

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マイナスイオンを感じながらスプーン作り。

前回に引き続きご参加くださったS様。
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お腹に赤ちゃんがいます。
前回は赤ちゃんの為のベビースプーンを作られました。
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なんて素敵な贈り物でしょうか。
そして今回は赤ちゃんの為のお椀作りです。
お椀は木をくり抜いて作って行きます。
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まずはドリルでぎゅるるる〜。

このくり抜く方法だと、少し注意が必要なようです。
コマメに油を差しておく必要があるのです。
それを証明(実演)してくれたのが、これ↓
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同じようにくり抜き方法で作成中の入れ物を、水に浸してしばらく置いておくとどうなるか実験。
数時間後にはなんと
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水を吸った木口が膨らんで、木目から裂けてしまいました。

樹種や同じ樹種でも個体差があるので、必ずこうなるというわけではないのですが、木という素材の注意点としてこういうことも起こり得る、という実験です。

なので、例えばシンクに水に浸けて置きっぱなし、なんて事をすると寿命を縮めかねないですよね。
それを避ける為に市販されているものはしっかり作成後加工されているのです。
(当ワークショップでもプレポリマー加工受け付けております※別途料金がかかります※)
ただ、ちょっと木で作ってみたよ、という場合は要注意なんですね。
(あまりそういう機会も少ないかとも思いますが)

木の歪み、と言えば…
前にも紹介させてもらった調布で伐採された寿命を過ぎた桜の木。
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うねうね曲がりくねった木は製材してもやはりうねっていたのでした。
それを逆に活かして今回先生が作ったのは2枚のプレート
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うねってるのがわかりますよね。
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これもお魚のせてもいいし、小鉢並べてもいいし、大きい方はサラダとかパスタとか盛ってみてもいいですよね♪

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プレートを始め、今回のプレゼンテーションコーナーはバラもあってとっても華やか。

常連のN様が今回手掛けているのはなんとお重箱。
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パズルのような切れ端を作り、組み合わせるので、1ミリの狂いも許されないのです。
完成が楽しみですね♪

さてさてお腹もすいてきます。
今回のお昼は…
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みんな大好きハンバーグです♡
オリジナルポテトサラダと自家製ピクルス、そしてグリーンサラダを添えてボリューム満点です。さらにウィンナー、キャベツの入った風味豊かなスープも付いてきます。このランチプレートは900円です。

さらにドリンクも一緒にご注文くださるとセットで1000円、とってもお得です。

あ、あの…先日Facebookページで載せたマチモンの旗………忘れてしまったんですっ!!(大汗)
あの旗はまた別の機会に登場してもらう事にシェフが考えてくださいます♡
お楽しみにしてくださると嬉しいです。

さらに今回のデザートは
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苺のティラミスです。
ティラミスって言うとコーヒー風味のあの味ですよね。なので、私も最初苺のティラミス、と聞いて味が想像も付かなかったのですが、食べてみて納得。苺の甘酸っぱさとマスカルポーネ、生クリームのバランスがとってもいいです。お客様も口を揃えて「美味しい」と仰っていただき、シェフに伝えておきました♪ 何より見た目が可愛いですよね。

今回、比較的多かったのが男性のお客様でした。
しかも殆どの方がこのティラミスを召し上がって頂きました。
もちろんそれでなくても女性の方でも嬉しいのに、スィーツのイメージの少ない男性に食べてもらえるのは
なんだかとっても嬉しかったです。
老若男女に愛される味、っていいですよね。

カフェにお立ち寄りくださいました皆様、本当にありがとうございました。

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ワークショップの方も作品がどんどん出来上がって行きます。

S様のお椀もここまで綺麗に彫られていました。
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あとは周りをカットして、角を落とすべく小刀で成型して行きます。

今回も色々な幸せの形を頂いた気がします。
本当に皆様ありがとうございました。

マチモノカフェ&ワークショップ、来月はお休みを頂きます。次回は7月以降を予定しています。また日程が決まり次第、Facebookページ、ホームページでお知らせさせて頂きます。それまでスタッフ間で向上すべく、お客様に満足していただける空間作りについていっぱい話し合いたいと思っております。

暑かったり、かと思えば雨で冷え込んだり、体調を崩し易い事と思われます。皆さまもどうぞお身体に注意してお過ごしください。元気にまたお会い出来る事をスタッフ一同楽しみにしております。
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category: マチモノカフェ&ワークショップ

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つつじでお箸(お箸作りHow to)  

街の木で作るお箸作り。今回は木工で作るお箸づくりのHow toを、かなり掘り下げてご紹介させて頂きたいと思います。

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今回使用する材料は「つつじ」。

細く曲がっていて節や枝分かれが多いつつじの枝で、真っ直ぐであることを求められるお箸を作ろうとは普通考えないものですが(本当は向いていない)、しかしだからこそ、これをお箸にしようとする作業の中には、木を扱うにあたっての大切な考え方が現れます。

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昨年、工事で関わった現場で伐られた大きなつつじ、今回はこのときとっておいた材のなかからなるべく真っ直ぐに近いものを選んで使います。節をはじめとした欠点は、部材が極端に細くなるお箸では致命的になりますので、慎重に避けなければなりません。

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約半年、皮がついたまま乾燥させてありますが、伐ってみるとまだほんの少し湿っぽさが残っています。丸太のままにしておくと、ほとんどの木は芯から放射状に割れが起こるものですが、このつつじではほとんど割れは起こっておりませんでした。

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まずはカンナをかけ、二面の平行が出た板にします。皮が剥かれて木肌があらわになることで更に乾燥が進みますので、この状態でまたしばらく(今回は2週間)干しておきます。すると乾燥にともない板に歪みが出ますので、これに再びカンナを掛けて平らにし、再度、穏やかな環境に置いて乾かします。

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半分に割って最初はピタッと付いていたものが、乾燥と加工にともなって狂いが出てくっつかなくなっています。

木材は乾燥にともなう収縮によって、あるいはまた加工によって材が内包していた残留応力が解放されることにより、歪んだり割れたり伸びたり縮んだりするもので、どんな樹種のどんな優良材であっても、多かれ少なかれこれを避けることはできません。

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これにまたカンナをかけ、真っ直ぐに直します。

乾燥が不十分であったりクセのある材料では、いきなり最後まで加工せず、加工する→しばらく置いておく(養生とかシーズニングと呼ばれます)→歪みが出る→再び加工、というサイクルをゆっくりと根気よく行うことが大切です。

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この段階で両端部を切り落とし、長さを決めます。はじめから完成品の長さにしてしまわないのは、木口(木の棒や板の両端部)は乾燥にともない割れることがあるためです。

切り落とした部分は、箸置きにできるのでとっておくことにします。

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お箸の形に加工して行きます。できるだけ木目が通るように、できるだけ曲がりにくく将来にわたって真っ直ぐを保つであろう木目になるように意識して削ります。そしてまた、完成よりひとまわりかふたまわり大きいところまで削っていったんストップ。

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今度は乱暴に天日干し。直射日光に当てることは木にとっては大きなストレスであり、たとえ完成した製品であっても狂いや割れが出る原因になりますので、本来は推奨されることではありません。今回は、ストレスを受けて出る狂いがあるならば、あらかじめ出して下さいねという意図でこういうことをしています。

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完成したお箸。

私たちが開催しているお箸作りのワークショップでは、できるだけ木目が通直で乾燥も完璧な材を用意していますので、そんなに難しいことを考えず短時間で完成まで加工して頂くことが可能です。でももし、ご自分で手に入れられた木でなにかをお作りになりたいと言う場合には、今回紹介させて頂いたようなことを参考にして頂ければと思います。

次回のワークショップは5/17日(土曜日)、お箸作りでは主に桜の木をご用意しております。詳細は下記にて。皆様のご参加をお待ちしております。

「マチモノカフェ&木工ワークショップ」
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category: 街の木でカトラリー

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東大の歴史とともに育ったツバキを活かそう!  

夏の気配が日に日に強まる今日この頃、大雪の記憶は薄れかけておりますが、今年の大雪では本当にたくさんの街の木が被害を受けました。写真のツバキもそのひとつ、東大駒場キャンパスのツバキの老木です。

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昨年のまだ暖かい時期にお邪魔させて頂いた東大駒場キャンパスの研究室、その入口には2本のツバキが対になり、門のような佇まいでした。それはそれは立派な堂々たる大きさで、ほかにもたくさんの巨木があるキャンパス内が、まるでタイムカプセルかジュラシックパークかのように思われたことが思い出されます。

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さて、こちらの研究室の方から私のところにツバキの幹の太い部分をお持ち頂き、まだなににするのかは決めていませんが、とにかくも活かそうということになりました。こうして見ると、やはりツバキとしては望外の太さ、年輪を数えてみると70年前後でしたので、ほぼ東大駒場キャンバスの歴史のはじめからあの場所にあったのだと思われます。

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お預かりして、すぐに製材してカンナを掛けました。芯の部分は今後の乾燥にともなって激しく割れるので取り去っています。

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木目がひつじ雲のようにムラムラとしています。こういう模様は「縮み杢」などと呼ばれる「杢(木肌に現れる特別な模様で珍重される)」で、力がかかっていたような部位に現れます。綺麗なのですが、こういう木目の木はクセが強く、反りや狂いが大きい傾向があるので注意が必要です。

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それから数ヶ月、急激に乾かさないように養生しつつ、注意深く乾燥させましたが、それでもこれだけの狂いが生じています。数ヶ月前はぴったりと定規に着いて真っ直ぐでした。

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もう一度カンナ掛けをして真っすぐ平らに。丁寧に桟木を挟んで更に乾燥を進めます。既に狂いが大きく出る期間は過ぎているので、生乾きではありますが、作るものによってはもう加工に入ることも可能です。

この美しくも手強そうなツバキの木、いったい何に加工して活かすのが良いのでしょうか? この特別な木にふさわしいアイデアが浮かぶことを願いつつ、これからオーナーさんと相談していきたいと思います。
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category: 街の木・木材

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